犬・猫の避妊去勢について【元動物看護師が暴露します】

犬猫の知識

皆さんは避妊去勢についてどこまで知っていますか?

自分は、オスなら玉取って子供を作れなくする、そうすることでマーキング(スプレー行動)やマウンティングなどのオスとしての本能を無くす(抑えるかな?)

メスなら子宮と卵巣をとって子供をできなくする、ヒート(女の子の日)がこないようにする

などくらいしか知りませんでした

今回はそんな犬猫の避妊去勢について書いて行きたいと思います

避妊去勢手術はいつからできるの?

手術自体は生後6ヶ月以降から、メスなら初めての発情がくる前、オスなら両精巣がしっかり降りてきたらで体重がだいたい2.5kgぐらいあればできます

そしてワクチンが全て終わってることが絶対条件でしょう

なぜ生後6ヶ月以降なのか

というと、だいたいの子はこのくらいの時期に体が大人としての機能を備えるから…つまり繁殖が可能になるからです

後は手術は全身麻酔をかけておこなうので幼すぎると麻酔の管理が難しいし個体も麻酔に耐えられない可能性があるからです

避妊去勢手術をすることのメリット・デメリットは?

避妊去勢のメリット

メスの場合

発情がなくなり、妊娠することがなくなります 猫の場合は発情期に鳴き声がなくなります

また、子宮蓄膿症のリスクはなくなり早期にとってしまえば将来、乳腺腫瘍(いわゆる乳癌)の発生確率も低くなります

病院によっては卵巣子宮どっちも取るところと卵巣のみを取るところがあります

子宮が残ってるなら子宮蓄膿症は防げないのではと思ってる人多いと思います

しかし、子宮蓄膿症は卵巣から出るホルモンの影響で発症すると言われています なので卵巣のみを摘出する避妊方法でも発症確率は低くなるそうです

もしそれでも心配なら卵巣も子宮もどっちもとってくれる病院を探しましょう

乳腺腫瘍はどれだけ発情回数を重ねてないかが鍵となります 発情回数0回、つまり初めての発情がくる前に避妊してしまえば発生確率は0%ではないですがほぼ0に近いです

2回目がくる前だと8%、3回目前だと26%の発生確率です

3回目以降だととっても取らなくても発生確率は下がりません

なので乳腺腫瘍をなるべく防ぎたいなら2回目までの発情までに手術してしまいしょう

オスの場合

腫瘍など精巣の病気になりません

前立腺肥大、肛門腺腫瘍、会陰ヘルニアなどの発生リスクが低くなります

避妊去勢のデメリットは?

オスもメスも発情に使ってたエネルギーを持て余すことになるので結果太りやすくなります 

メスの場合攻撃性が増すことも… オスの場合も猫のスプレー行動は50%の「確率で治らないし犬のマウント行動はほとんどなくなりません



以上のように避妊去勢手術をすることによって他の病気のリスクを下げることはできますが本能的な行動は一度出てしまうと抑えるのは難しいのです

避妊去勢手術のリスクについて

避妊去勢手術は健康な子に麻酔をかけて手術をします 比較的簡単な手術にはなるのですがリスクは存在するので主に何があるのか書きたいと思います

呼吸器合併症

手術前日に通常なら夜から絶飲絶食を支持されるはずですがそれができておらず、手術中に嘔吐してしまい吐物が気管支に入り誤嚥性肺炎を起こすことがあります

また、これは手術中は人工呼吸器につないで呼吸の管理をする病院さんにあるのですがチューブを気管に入れるときに気管に傷をつけてしまい気管支炎や気胸などになることもあります

短頭種(犬ならパグやブルドック、チワワ、猫ならエキゾチックシュートへアやペルシャ、ヒマラヤンなどのマズルの短い種類の子達)はもともと鼻の構造がいびつなので麻酔から冷めた時に呼吸ができなくなることがあります

薬剤アレルギー

手術中に使用する薬剤(麻酔薬や抗生剤など)に対してアレルギー(アナフィラキシーショック)を起こします

血圧が低下し、心臓が止まります また、この症状が出た際に使用する薬剤にはんのうしない個体も存在します(マルチーズや白毛のトイプードルに多いらしい)

血液凝固不全

血小板(血を固める血の成分)が少なかったり、肝臓が悪く血液凝固因子が作られなかったり、先天的に血液凝固因子が欠損している個体に手術を行うと、血を止めることができない(止まりにくい)ため貧血や出血性ショックを起こし亡くなることがあります

縫合糸反応性肉芽腫

体が手術に使用する糸を異物と判断し、炎症を起こしてしまうことです 傷口に炎症を起こしてしまうとくっつかなくて再手術が必要になります

また腫瘍のような塊ができたり体の中の炎症が外側に出てきて体にぽっかり穴が開くこともあります

失明 視力低下 障害

猫で稀に起こる合併症です 麻酔から覚めたら目が見えなくなっていることが稀に起こるのです この障害は治ることもあります(約半年から一年くらいかかります)

FIPの発症

これも猫の疾患なのですが、多くの猫が保持している頃なウイルスが手術によるストレスで突然変異を起こしFIP(猫伝染性腹膜炎)を発症することがあります

一度発症すると特効薬はないので治療が難しい病気です 特に若い猫は致死率が高いです


このように手術には様々なリスクがつきまといます 検査すれば事前にわかる疾患もあるのでもし可能なら十分な検査をしてから手術を受けさせましょう

避妊去勢手術はいくらくらいかかるの?

手術の値段に関しては病院によって違いますので自分のかかりつけの病院に問い合わせてもらうのが一番ですが

だいたいは猫では3万以内、犬でもオスは2万5千〜、メスなら3万くらいから多くて5万位内でやってもらえるのではないかと思います

避妊去勢手術前の注意事項は? 入院はいるのか?

麻酔をかけて意識がなくなったときに吐いてしまうと吐物が気管に入って窒息してしまう可能性があるため前日の夜からごはん水は抜いてください

もしかしたら当日の朝だけ抜いてくるように指示する病院もあるかもしれませんが自分は前日の夜からを強くお勧めします

だって家によっては夜ご飯がものすごく遅かったりするかもしれませんからね

入院に関してはこれも病院によって異なります 

当日朝来てもらって夕方には帰る日帰りのところもあれば、前日きてもらって次の日手術して返すところ、手術して1日入院させて返すところ様々ですのでそこは病院の指示に従いましょう

避妊去勢手術後の管理 

オス猫に関しては袋のところを少し切って中身を取り出すのですがその取り出した後の切開あとを縫う病院と縫わない病院があります。

基本的にはどっちでもちゃんと治るので安心してください。

ちなみに自分が働いていた病院では縫っていませんでした。

極端に舐めすぎて感染しない限りはそのまま治ります 気にして舐めまくる場合はエリザベスカラーをしましょう 

オスの犬とメス(犬も猫も)に関してはお腹を切るため傷口が少し大きくなるので治るまで清潔に保ち糸によっては抜糸が必要になります

傷口は舐めないようにするのが大前提なのでエリザベスカラーか最近は術後衣を着せるところもあり抜糸をするまでつけておきます

犬のオス用

犬のメス用

猫用

犬種や体の大きさによってサイズがありますのでぴったりのを選んでください 

傷口から変な匂いや汁が出てなければ抜糸まで来院はいらないと思いますが病院によっては消毒に来てねというところもあるのでそこは病院に指示に従ってください

また、猫なら完全に家で管理し犬も抜糸まではお散歩は控えましょう

最後に

避妊去勢は人によってやるやらない意見が別れると思います 

繁殖の意思がないならやるべきだと思いますし自然体が一番だという考えならやらなくてもいいと思っています

ただその子のこれからに深く関わることではあると思うので慎重に考えて欲しいと思います

今回はこれで以上です最後まで読んでいただきありがとうございました

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