今回は動物看護師の本音をまだ自分が現役のうちに書きたいと思います
▶️2019年の夏に退職をしたので元動物看護師になりました
動物看護師はやりがいはもちろんありますが正直きついことの方が多いです。
動物を押さえることだけが仕事ではありません。
- 受付やお会計
- 電話対応
- 薬の作成
- 病院内の清掃
- 入院のこのお世話(ごはんや投薬、状態の観察)
- 診察や手術の準備・補助
- 薬や商品の在庫管理
- その他備品の管理
- その他雑用
中にはその業務専門の人間(受付など)を雇っている病院もありますが、いない場合は看護師の仕事になります。
また、クレーム対応なども直接獣医師さんが関わった件でなければ看護師が対応をします。(場合によっては上の人間に任せますが)
おそらく学校の実習の何十倍もきついことのが多いでしょう
なめてかかるときっと後悔します
ここでは自分が経験した動物看護師の仕事できついと思ったことをありのままに書いています
全て事実です
これを読んでそれでもどうしても動物看護師になりたいのであれば相応の覚悟を持って就職活動に望んでください
扱うのは私たちと同じ命です
動物看護師の辛いところ①:立ち仕事多い
まずはこれ。立ち仕事が多い
もちろん座って仕事してる時もあるけどやっぱり立ってる時間のが多いです。
それにずっと同じ体制をし続ける時間が長くなることもあります
保定も基本は立ちっぱなしです。
消毒や検査は保定が長引くこともあるので腰を曲げて立ちっぱなしもよくあります。
仕事が終わったあとはしばらくは体が痛い事も…
腰を痛めやすい人、またはすでに痛めていて無理ができない人は要注意です。
絶対に苦労します。
動物看護師の辛いところ②:給料少ない
これは動物看護師に限った話ではありませんが給料は決して多くはありません
動物看護師は人間の看護師と違って国家資格ではありません(一応2019年6月21日に国家資格にする法案が成立しましたがまだ成立したばかりでどういう風になっていくのかは不明です。)
それのせいなのかはわかりませんが初任給はギリギリ一人暮らしができるかできないかくらい
自分は物欲がないので生活できましたが・・・
仕事内容が薄いのかと思えば病院によっては看護士の仕事の範疇を超えてるのではという仕事をさせているところもあるようです。
それなのに給料は国家資格資格である獣医師の半分ないくらいでかなり少ない。
もう少しあってもいいのではと思ったりもします
国家資格化する事で給料面がどうなるのかが一番気になるところですね
動物看護師の辛いところ③:力仕事多い
動物看護師はなぜか女性が多いです。
だいたい男性獣医師数名、女性獣医師数名に女性看護師数名でやりくりしています。
小さい病院だと男性獣医師(院長)1人に女性看護師数名というハーレム状態の病院も多いです。
そのくせ力仕事はうんざりするくらいあります。
例えば病院で使う薬液類(消毒用アルコールや塩素など)よく使うので業務用の大きいのを注文して使います。これが重いのです。女性の腕力では運ぶのが精一杯のでしょう。
病院で売ってるドライフードや缶詰もそれなりに重量があります。
極め付けは大型犬の保定です。
小さい子でもそれなりに力があり負けることが多々あります。
犬・猫は基本人間よりも力が強いと思ったほうがいいでしょう。
体の小さい子でも力は強いです。
それに加えて大型犬だと男性でも吹っ飛ばされることが多々あります。
それを女性が保定することになるのですからもう大変どころの話じゃありませんよね(~_~;)
男性看護師ももちろんいます(自分のところは男性看護士さんも存在してました)が、全体的に少ないのが現状です。
動物看護師の辛いところ④:きついくさい汚い(3K)
はい、3Kももちろんつきます
きつい…力仕事はもちろん受付や電話対応、薬調合、お会計、保定、入院の子の世話その他諸々医療行為以外の全てが基本的に看護士の仕事となります。
もちろん獣医師さんたちも手伝ってくれますが、基本看護士の仕事です
くさい…動物業界で実際に動物に触れるのであれば当たり前なのですが、匂いはきついです。
特に病院だと動物臭さ以外に膿んでしまった傷口の匂いや膿皮症(皮膚炎)の匂いなど声rばっかりは慣れしかないです。
中でも一番きついのくて慣れないのは飼い主の匂いです(笑)
目一杯香水をつけていたり家が汚いのかものすごくカビ臭い人やアンモニア臭のような匂いの人も来たりします
匂いテロですね
これで何回か吐きそうになったこともあります
汚い…これも当たり前っちゃあ当たり前です。
基本入院患者の子は犬舎の中に入れっぱなしです。もちろん排泄はその中なので汚物にまみれてしまう事もしばしば。
どんなに綺麗好きで踏まないようにしてくれる子でも汚れてしまいます(申し訳ないよね)
それに多くは病気の子です。
抱っこしているときに出てしまう事もあります
もともと動物が好きで看護師について理解があって仕事してる人は平気ですが軽い気持ちで就職してきた人はこういうのが原因でダメになる事も多いでしょう
まあ、慣れるんですけどね。
動物看護師の辛いところ⑤:人間関係をうまくしないと後々きつい
どの職場でもこれは大事です(自分が言えたことではないのですが)
大きな会社なら多少孤立していてもなんとかなるかもしれませんが動物病院は狭いです
少しでも悪い方に行くとあっという間に居心地が悪くなりますし、いじめってほどではないですが陰口は目一杯言われますし中には追い出そうとわざと意地の悪いことをする人まで出てきます
小さいコミュニティならではですね
こいうことは命を扱う現場なのでない方が失敗やミスなどが少なくなるのでいいのですが、人間そううまくはいかないですよね
動物看護師の辛いところ⑥:接客である
自分はこれが一番苦労してるかもしれないです
コミュニケーション能力、明るい声、笑顔どれも苦手でした
受付いればこれが一番にきます
動物看護師の主な仕事は保定や患者のお世話だと思ってる人多いのではないかと思いますが実は接客してる時間の方が多いのです
受付業務はもちろん保定してる時も後ろにオーナーさんはいるのでお話する事も多いです
特におばちゃんなどは世間話に花を咲かせることも多く興味のない話でも相槌を打ったりしないといけないのでコミュ障にはきついでしょう
でも接客をしているうちに慣れて話せるようになってくるのでそこまで心配する必要はないですよ
動物看護師の辛いところ⑦:電話相談が多い
電話対応も看護師の仕事の一つなのですが、中には『○○○なんですけど、行った方がいいですか?』などの症状が出てたり何かをやらかしてそれに対しての相談や
薬の飲ませかたがわからないだのこの間こういう説明を受けたのだけどこれはこうしていいのかなどの電話がきます
獣医師が近くにいれば相談するか丸投げるのがいいのですが、忙しいとそうはいってられないことも
なので看護師も相応の知識とそれを説明する力が必要になります。
ただし、正しい情報を伝える必要があるのでものすごく気を使います。
どうしてもわからない、でもみんな忙しくて質問しにいけない場合はオーナーさんに正直にそのことを伝えて後で掛け直すことにして許可をもらい、電話に出てもらえる時間と電話番号を伺って一度電話を切ってもいいでしょう
間違えた情報を話してしまうと後でクレームに繋がって大目玉を食らうことになるので絶対に正しい情報を伝える必要があります
後、クレームは主に電話できます。理不尽なやつに当たるとそれだけで精神がやられます
動物看護師の辛いところ⑧:精神がやられることも
動物看護師という職業は、常に生き物に囲まれています。しかも命の瀬戸際にいるような子達ばかりです。
さっきまで大丈夫だったのに次見たときにはもう…なんてこともしょっちゅうあります。
そして第一発見者は看護師であることが多く、すぐに獣医師を呼んでも間に合わないことが多いです
自分がご飯や薬をあげてるときに容体が急変したり、掃除のために少し動かしたら発作が起きてそのまま…なんてこともあり得ます(過去自分も経験があります)
特に自分が関わったことでそういうことになった場合の罪悪感は半端ないですよ。
正直運がなかっただけなのですがやはりいいものではありません。
こうしたことの経験を重ねてしまうことで少なからず精神にダメージが蓄積してしまいます
そして何かがきっかけになり崩壊、体調をよく崩すようになって職場に来なくなり、いつの間にかいなくなっています
最後に
なんか悪いところばっかり書いていますが、これは事実です。
多分ただ実習に行っただけで少し話を聞いただけだと入ってもらいたいが為にいいことしか話してくれないかもしれません
なので、あえて悪いところしか書かないことにしました
こんな感じでもいいというのでしたら動物看護師を目指してください。
どうか後悔はしないように
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